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平成29年 中部近畿産業保安監督部近畿支部長から新年の御挨拶

  
年 頭 所 感

                       中部近畿産業保安監督部近畿支部 
                              支部長 本間 登

中部近畿産業保安監督部近畿支部長      
 

 平成29年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 旧年中は、産業保安行政の推進に対し御理解と御協力を賜り、誠にありがとうございました

 当支部では、本年も「強い使命感」、「科学的・合理的な判断」、「業務執行の透明性」、「中立性・公正性」 を行動規範として、「国民の安全の確保と環境の保全」 の実現に向けて、それぞれの分野において関係機関と密接な連携を取りながら、産業保安関係法令の厳正で公正な執行、事故情報など安全に資する情報発信などを通じて、産業事故の防止対策に職員一丸となって取り組んでまいる所存です

 電気の保安については、昨年は10件弱の感電死傷事故が発生しています。
 これらの事故は、電気工作物に技術基準違反等の不良があったこと、電気主任技術者や電気保安担当者による点検・作業方法・電気工事後の確認が不適切であったことが主な原因ですが、作業手順の遵守や教育・訓練の不足など保安体制に問題があったことが背景にあります。
 事故の防止には、法令や作業手順の遵守はもちろんですが、高経年化した電気設備の点検強化及び計画的な設備改修を行うことが必要です。また、作業にあたっては、電気主任技術者による監督のもと、作業前の検電を徹底するなど安全を十分に確認してから作業を行うことが重要と言えます。
 電力保安規制については、これまでも継続的に見直されて来ましたが、太陽光発電設備については、大量のパネル脱落・飛散を伴う損壊事案が発生したことを踏まえ、工事計画を要しない規模の設備に対して使用前自己確認制度が適用されるとともに、使用中の高濃度PCB含有電気工作物については、省令改正により、廃止の期限が定められました。
 今後も技術基準の更なる性能規定化により、柔軟に新技術等を取り入れるなど「民間の自主性を尊重したメリハリのある規制への見直し」やサイバー攻撃等の新たな脅威に対する備えの強化、IoT等新技術の導入など、「現行規制の遵守にとどまらないより高い保安を実現する取組」に重点をおき、電気保安のスマート化に取り組んでいく予定です。
 当支部としましては、本年もホームページやメールマガジンの配信、各種説明会などを通して、電気事故防止の啓発活動に努めてまいる所存ですが、関係の皆様におかれましても、引き続き、電気事故防止をはじめ、電気設備の信頼性、安全性の確保の向上に努めていただきますようお願いいたします。

 一般ガスと簡易ガスの保安については、事故件数は昨年も100件を超える事故が発生しています。事故の内容では、3年連続でCO中毒事故が発生したのをはじめ、他工事や導管等の経年劣化に起因する事故の他、一般消費者の誤操作による事故が目立つ状況が続いています。
 LPガスの保安については、依然として10件程度の事故が発生しています。事故の内容では、他工事に起因する事故や一般消費者の誤操作による事故が発生しています。
 当支部では、両分野における立入検査等を通じて、ガス供給事業者の自主保安に対する意識の向上をこれまで以上に進めてまいります。特に経年導管対策は重要な課題であり、ガス事業者の対策が着実に進むよう指導を継続していきます。また、他工事や消費者の誤操作に起因する事故を防止するため、周知活動、注意喚起について引き続き支援します。さらに、その発生が益々懸念される自然災害に対しても、事業者への啓発・指導に努めてまいります。
 なお、本年4月からガスの小売全面自由化がなされ、一般家庭を含め、全ての需要家がガス会社等を選べるようになるとともに、ガス事業類型が変わり、事業規制の見直しが行われるなどガスを取り巻く環境は大きく変わることになりますが、ガス設備の信頼性の確保・安全性の確保の重要性は変わることはありません。
 高圧ガスの保安については、100件程度の事故が発生、火薬類の保安については、10件程度の事故が発生しています。
 当時部では、事故原因の分析や、管内各府県等の密接な連携により、両分野の事故の更なる減少に努めてまいります。
 さらに、コンビナート防災についても、府県等の関係機関との連携をより強固にするなど、引き続き事故防止に取り組んでまいります。

 鉱山の保安については、平成26年2月以降、災害ゼロを継続していましたが、昨年12月に墜落による重傷災害が発生しました。現在、原因究明を行い、再発防止に向けた取組を実施しているところですが、鉱業権者、鉱山労働者をはじめとする関係者皆様におかれては、重傷災害はさることながら、依然、不休災害や非鉱山労働者による非鉱山災害も発生していますので、慢心することなくリスク低減に努める必要があります。
 平成25年4月からスタートしました第12次鉱業労働災害防止計画も平成29年度が最終目標年度となります。当支部では、計画目標の達成に向けて、引き続き自主保安の要となる鉱山保安マネジメントシステムの構築と有効性向上への自主的な取り組みの促進を重点的に支援してまいります。関係者皆様が一丸となり、鉱山保安マネジメントシステム、リスクアセスメントに取り組んでいただき、その定着度・有効度を着実に向上させ、自ら積極的に保安水準の向上に努められることを期待いたします。
  一方、鉱害関係でも、昨年、坑廃水の漏水という鉱害が2件発生しました。幸い、事業者による早急な対応により、大きな事象には至りませんでしたが、引き続き、設備の点検・管理を適切に実施していただくようお願いいたします。加えて、近年は、台風や豪雨が過去に経験したことがない規模で発生しているため、豪雨等を想定したリスクアセスメントを行い、必要な対策を講じていただきますようお願いいたします。

 各分野の状況は、以上のとおりであり、私どもは、自主保安を基本とし、関係保安法令の厳格な執行、関係機関との連携、事故情報の提供など各種施策を通じて、産業事故の撲滅に取り組んでまいります。

 西日本では南海トラフ巨大地震の発生が懸念されているところであり、また昨年は、熊本地震、鳥取県中部地震、さらに全国的に豪雨や突風による自然災害が多発しております。このような中、自然災害に対する被害をいかに軽減し、いかに迅速に復旧させるか、事前に備えておくことが重要な課題となっております。

 私ども近畿支部は、皆様とともに安全・安心を基盤とした地域全体の発展に貢献できるよう、職員一人一人が全力で取り組んで参りますので、引き続き産業保安行政に対する御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 最後になりましたが、平成29年が皆様方にとって良い年となりますことを祈念して、新年の御挨拶とさせていただきます。

 
 

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