中部近畿産業保安監督部近畿支部 > 事故災害等情報 > 電気事故情報 令和4年度
中部近畿産業保安監督部近畿支部 電力安全課
●:更新部分(令和4年7月25日)
No. | 発生年月 | 事故種別 | 概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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1 | R4.4 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS2台(1台あたり80kW、2018年製)が破損した。調査の結果、1台目については、直流側ケーブルのコネクタ誤装着による導通不良が原因と推定される。2台目については、隣接する他のPCSが焼損した影響で当該PCSのケーブルも焼損し、ヒューズ溶断及びアークが発生したためと推定される。 | 設備不備(施工不完全) | ・遠隔監視により、電流及び電圧低下が発生していないか確認する。 ・ケーブル端子が適切に圧着されていることを確認するため、点検時にケーブルにテンションをかけて外れないことを確認する。 ・過去に焼損したPCSについては、周囲に影響が出ていないか確認し、異常等に注視して点検を継続する。 |
2 | R4.4 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS1台(990kW、2013年製)が破損した。現場確認の結果、PCS内部インバータ4台のうち1台の基盤焼損が判明した。詳細な原因はメーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
3 | R4.4 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS1台(80kW、2018年製)が停止し、再起動不能となった。詳細な原因はメーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
●4 | R4.4 | 波及事故 | 高圧引込みケーブル(CVT、1992年製)で地絡が発生し、地絡方向継電器(DGR)及びPGS(1982年製)が動作せず、波及事故に至った。調査の結果、原因はPGS内部の地絡検知機構の接点不良と推定される。なお、3年前からの年次点検で高圧引込みケーブルに絶縁不良が見つかっおり、設置者も報告を受けていたが早急な交換が必要であるとの認識がなく、交換を実施していなかった。 供給支障電力:972kW、供給支障時間:77分 |
保守不備(保守不完全) | ・DGR及び高圧ケーブルの取替えを実施した。 ・PGSはPASへ取替えを実施した。 ・交換推奨時期を過ぎた他の高圧機器についても交換を検討する。 ・今後、他施設で同様の事故が発生しないよう、計画的に設備交換を実施する。 |
5 | R4.4 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS1台(50kW、2020年製)が破損した。現場確認の結果、PCS内部の焼損とケーブルの絶縁不良が判明した。今後、メーカーが調査予定。 | 事業者において調査中 | |
6 | R4.4 | 波及事故 | 建物解体工事中に解体作業員が、高圧引込みケーブル及び配管を誤って切断した。出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため波及事故に至った。なお、連絡責任者は工事会社から事前に電気設備の周辺で工事をする連絡を受けておらず、電気主任技術者へ連絡をしていなかった。 供給支障電力:1,235kW、供給支障時間:73分 |
故意・過失(作業者の過失) | ・高圧引込みケーブルの配管に「高電圧危険」の表示をする。 ・工事を実施する場合、工事会社から連絡責任者へ連絡するよう周知する。 ・連絡責任者から工事会社へ計画外作業しないよう周知する。 ・連絡責任者から電気主任技術者へ工事内容を電話等で連絡を行い、電気主任技術者は作業範囲を確認のうえ助言を行う。 |
7 | R4.4 | 破損事故 | 受電設備(22kV)の遮断器(VCB、2005年製)が絶縁破壊し、構内が停電した。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
8 | R4.4 | 波及事故 |
受電設備(6.6kV)の遮断器(VCB、1997年製)が焼損した。出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため、波及事故に至った。詳細な原因は調査中。 供給支障電力:357kW、供給支障時間:120分 |
事業者において調査中 | |
9 | R4.4 | 波及事故 |
高圧引込みケーブル(CVT、2013年製)で地絡が発生した。出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため、波及事故に至った。詳細な原因は調査中。 供給支障電力:1,170kW、供給支障時間:78分 |
事業者において調査中 |
No. | 発生年月 | 事故種別 | 概要 | 原因 | 再発防止対策 |
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●10 | 不明(R4.5覚知) | 破損事故 | 小出力の太陽電池発電設備において、架台が破損した。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
●11 | R4.5 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS用の交流側遮断器がトリップし、PCS1台(80kW、2018年製)が停止状態になった。交流側遮断器を再投入し、PCSの本体スイッチを「入」にしたところ、PCSから異音がして再び交流側遮断器がトリップした。詳細な原因は、メーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
●12 | R4.5 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS用の交流側遮断器がトリップし、PCS1台(80kW、2018年製)が停止状態になった。交流側遮断器を再投入したところ、警報リセットできず再起動不能となった。詳細な原因は、メーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
●13 | R4.1 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、モジュール及び架台が積雪により損傷した。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
●14 | R4.1 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、モジュール及び架台が積雪により損傷した。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
●15 | R4.5 | 波及事故 | VCT負荷側の高圧絶縁電線とVCT本体(ブッシング上部)が接触して地絡が発生した。出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため、波及事故に至った。調査の結果、接触した原因は地震等の影響による揺れと推定される。 供給支障電力:138kW、供給支障時間:102分 |
保守不備(保守不完全) | ・VCT本体に近接している高圧絶縁電線に絶縁防護カバーを取り付ける。 ・地震発生後は必要に応じて臨時点検を行う。 ・地震等による影響で機器の位置に変化がないか、定期点検で確認する。 ・PASの設置を検討する。 |
●16 | R4.5 | 電気火災事故 物損等事故 |
高圧架空配電線(6.6kV)に樹木が接触し、被覆、樹木の枝(10cm程度)、防護管及び下方に設置されていた通信線が焼損した。原因調査の結果、被覆損傷箇所に取付けた防護管に、成長した樹木が接触したことでリークが発生し、焼損に至ったと推定される。当該箇所は沿岸部に近いため、防護管表面に海塩等が付着したり、樹木接触による防護管表面の損傷により、防護管に絶縁劣化が生じていた可能性がある。 なお、1年以上前の巡視点検で当該箇所の高圧架空配電線に被覆損傷が発見されていたが、樹木との離隔が十分にあったため、応急処置として防護管を取り付けていた。しかし、その後に補修工事票の発行が漏れていたため、補修工事が未実施のままであった。 |
保守不備(保守不完全) |
・緊急対策として、当該箇所の樹木伐採と被覆焼損箇所に絶縁補修を実施した。 ・恒久対策として、耐摩耗電線への張替えを実施する。 ・臨時巡視にて発見した全ての不具合は、現行ルールに基づき保修工事票を発行し、確実に管理・改修することを再徹底する。 |
●17 | R4.5 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS1台(500kW、2015年製)が停止した。メーカーによる現地確認の結果、PCS内部のチョッパ回路用のコンデンサが焼損していることが判明した。詳細な原因は、メーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
●18 | R4.5 | 波及事故 | バイオマス発電所において、PGS2次側R相の引出し線(PDP、2014年製)のたるみ部分と、S相の避雷器接続ケーブル(PDC、2015年製)の頂部が溶断して短絡し、PGSが動作せず、波及事故に至った。調査の結果、周囲に飛来物の痕跡が無く、電柱金具に損傷が見当たらないことから、溶断していた2箇所が接近して短絡に至ったと推定される。また、過電流を検出後にSOG制御装置が電源を喪失するとPGSが開放される仕組みであったが、SOG制御装置の電源が無停電電源装置から供給されていたため、PGSが開放されなかった。 供給支障電力:1,015kW、供給支障時間:9分 |
設備不備(施工不完全) |
・損傷したケーブルを交換した。 ・PGSが動作するように、SOG制御装置電源の引出位置の変更を行う。 ・ケーブル長さ、碍子の位置調整を行い、ケーブル同士、ケーブルと電柱金具間の離隔距離を広げる。 ・日常点検時、外観に傷や付着物がないか、通常と異なる位置関係になっていないか、双眼鏡を用いて外観目視を行う。 |
●19 | R4.5 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS1台(250kW、2012年製)が停止した。現地確認の結果、PCS内部のインバータユニットの焼損が判明した。詳細な原因は、メーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
●20 | R4.5 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、PCS3台(1台あたり定格50kW、2019年製)が停止した。現地確認の結果、警報が解除されず再起動不能となった。詳細な原因は、メーカーにて調査中。 | 事業者において調査中 | |
●21 | R4.5 | 波及事故 | 高圧引込みケーブル(CVT、2012年製)で地絡が発生した。PAS及びDGR不動作のため、波及事故に至った。詳細な原因は調査中。 供給支障電力:2,516kW、供給支障時間:78分 |
事業者において調査中 | |
●22 | R4.5 | 破損事故 | 火力発電所において、ガスタービンガス圧縮機駆動モータが地絡しトリップした。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
●23 | R4.5 | 破損事故 | 火力発電所において、ボイラー(自然循環式)の一次過熱器管が損傷し、ボイラーが非常停止した。原因調査の結果、一次過熱器管は流動層内で高温の流動媒体(珪砂)に晒されており、プロテクター未部位で一次過熱器管が局部的に摩耗して噴破し、隣接管にも損傷を与えたと推定される。なお、半年毎に肉厚測定を実施していたが、直前の点検では一次過熱器管の肉厚に問題は見られなかった。 | その他(その他) |
・今後、年3回(4ヶ月毎)に一次過熱器管及び二次過熱器管の肉厚測定を実施する。 ・減肉傾向を把握して、配管の更新やプロテクター設置を計画的に行う。 |
●24 | R4.5 | 感電負傷事故 | 電気工事業者の作業責任者1名が、高圧電気設備(停電中)の撤去作業時、隣接している他の高圧電気設備(使用中)を作業対象と誤認し、検電せずに高圧電路の離線作業を行おうとして充電部に左手が接触し、感電した。なお、被災者は約2年間、継続的に当該現場に従事しており、設備を誤認するとは考えていなかった。また、被災者は撤去作業の開始前に現場管理者から事前確認を受けるルールとなっていたが、現場管理者から準備作業は行ってもいいと伝えられており、解線作業は準備作業に含まれると考え、事前確認を受けずに実施した。 | 感電(作業者)(作業方法不良) |
・充停電部が混在する場所では、通電中表示及び通電範囲の区画表示を実施するルールとする。 ・電気工事業者の現場を監督する者は、構内での高圧電気工事に携わる際は、検電器を常時携帯するルールとする。 ・電路が切り離された場所であっても、撤去作業時は検電するルールとする。 ・高圧電路の離線作業等を行う際は、現場を監督する者又は作業責任者が立会いの下、2者以上で検電するルールとする。 ・年に1回以上、社員及び協力会社に検電の重要性教育を行う。 ・特高・高圧配電設備のある区画については常時施錠を行い、電気工事業者は現場管理者と一緒でないと入室できないルールとする。 |
●25 | R4.5 | 破損事故 | 太陽電池発電所において、電気主任技術者が月次点検中にPCS1台(50kW、2019年製)の交流側遮断器がトリップしているのを発見し、確認後に投入したところ、PCS内部で異音と小火が発生したため消火した。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
●26 | 不明(R4.5覚知) | 破損事故 | 小出力の太陽電池発電設備において、PCS、架台及び太陽電池モジュールが積雪により破損した。詳細な原因は調査中。 | 事業者において調査中 | |
●27 | R4.5 | 波及事故 | 高圧引込みケーブル(CVT、1996年製)の端末部で地絡が発生した。事故点が保護範囲内であったがPGSが動作せず、波及事故に至った。詳細な原因は調査中。 供給支障電力:1,170kW、供給支障時間:78分 |
事業者において調査中 |