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 使用前安全管理審査の要領について

○使用前自主検査
 
 使用前自主検査は、工事計画に従って工事が行われていることと、技術基準に適合することを確認するために十分な方法で行い、かつ次の記録を残しておくことが求められる。
[1]検査年月日
[2]検査の対象
[3]検査の方法
[4]検査の結果
[5]検査を実施したものの氏名
[6]検査の結果に基づいて補修等の措置を講じたときは、その内容
[7]検査の実施に係る組織
[8]検査の実施に係る工程管理
[9]検査協力会社の管理に関する事項
[10]検査記録の管理に関する事項
[11]検査に係る教育訓練に関する事項
 
記録の保存年限は上記[1]〜[6]は5年間、[7]〜[11]は使用前自主検査を行った後最初に使用前安全管理審査の結果の通知を受けるまでの間である。
 
 使用前自主検査の項目、実施の際の注意事項
  T 検査項目
(1) 外観検査
(2) 接地抵抗測定
(3) 絶縁抵抗測定
(4) 絶縁耐力試験
(5) 保護装置試験
(6) 遮断器関係試験
(7)負荷試験(出力試験)
(8) 騒音測定
(9) 振動測定
 
  U 検査の方法及び判定基準
(1) 外観検査
a 検査方法

検査対象となる電気工作物の設置状況について、工事の計画に従って工事が行われていること及び電技に適合していることを目視により確認する。 

なお、判定基準の@、A、B、H、K、Lを確認する場合は書類等によって確認することもできる。

 
b 判定基準
 

@必要な箇所に所定の接地が行われていること。(電技解釈第17条〜第19条、第21条、第22条、第24条、第25条、第27条〜第29条、第37条)

Aアークを発生する器具と可燃性物質との離隔が十分であること。(電技解釈第23条)

B高圧又は特別高圧用の機械器具の充電部が、取扱者が容易に触れないように施設されていること。(電技解釈第21条、第22条)

C高圧及び特別高圧の電路において電線及び電気機械器具を保護するため必要な箇所に過電流遮断器が施設されていること。(電技解釈第34条、第35条)

D高圧又は特別高圧電路中の過電流遮断器の開閉状態が容易に確認できること。(電技解釈第34条)

E高圧及び特別高圧の電路に地絡を生じた時に自動的に電路を遮断する装置が必要な箇所に施設されていること。(電技解釈第36条)

F高圧及び特別高圧の電路において、架空電線の引込口及び引出口又はこれに近接する箇所に避雷器が施設されていること。(電技解釈第37条)

G変電所、開閉所若しくはこれらに準ずる場所(以下「変電所等に準ずる場所」という)の周囲に、柵、塀等が施設されており、出入口に施錠装置及び立入禁止表示が施設されていること。(電技解釈第38条)

H変電所等に準ずる場所の周囲の柵、塀等の高さと柵、塀等から特別高圧の充電部までの距離との和が規定値以上であること。(電技解釈第38条)

I中性点直接接地式電路に接続する変圧器には、油流出防止設備が施設されていること。(電技第19条第8項)

J特別高圧用の変圧器、電力用コンデンサ又は分路リアクトル及び調相機に必要な保護装置が施設されていること。(電技解釈第43条)

Kガス絶縁機器等の圧力容器が規定どおり施設されていること。(電技解釈第40条)

L検査の対象となる電気工作物が工事計画書の記載事項どおりに施設されていること。

 
 
(2) 接地抵抗測定
a 検査方法

次に示す接地方法に応じて以下の測定方法により接地抵抗値を測定する。

@機器ごとに接地する「単独接地」;直読式接地抵抗計による測定

Aいくつかの接地箇所を連絡して接地する「連接接地」;直読式接地抵抗計による測定

B接地線を網状に埋設し、各交流点で連接する「網状(メッシュ)接地」;電圧降下法による測定

    なお、連接接地法及びメッシュ接地法により接地されている場合であって、変更の工事の場合は、当該設備と既設接地極・網との導通試験に替えることができる。

 
b 判定基準

接地抵抗値が電技解釈第17条又は第24条第1項第2号で規定された値以下であること。

 
  (3) 絶縁抵抗測定
a 検査方法
 

  @低圧電路の絶縁測定は特に必要と認められる回路について行うものとする。

  A高圧及び特別高圧電路の絶縁抵抗測定は絶縁耐力試験の回路について行う。

  B絶縁抵抗の測定は、JISC1302「絶縁抵抗計」に定められている絶縁抵抗計を使用するものとし、低圧の機器及び電路については、500V絶縁抵抗計、高圧又は特別高圧の機器及び電路については、1,000V絶縁抵抗計を使用して測定する。

  C絶縁抵抗値は「1分値」を採用するものとする。ただし、被測定機器の静電容量が大きいため(長い地中ケーブル等を含む場合)短時間では絶縁抵抗計の指針が静止しないときは、指針が静止後の値を採用する。(3分以上測定を継続する必要はない。)

 
b 判定基準
 

  @低圧電路の電線相互間及び電路と大地との間の絶縁抵抗は、電路の使用電圧が300V以下で対地電圧が150V以下の電路では0.1MΩ以上、300V以下で対地電圧が150Vを超えるものは0.2MΩ以上、300Vを超える低圧電路では0.4MΩ以上であること。

  A高圧及び特別高圧の電路については、大地及び他の電路(多心ケーブルにあっては他の心線、変圧器にあっては他の巻線)と絶縁されていることが確認できること。

  (4) 絶縁耐力試験
a 検査方法

電力回路や機器の使用電圧に応じて電技解釈第14条から第16条までに定められている試験電圧を印加する。

また、特別高圧の電路、変圧器の電路及び器具等の電路の絶縁耐力を電技解釈第15条第4号、第16条第1項第2号又は第16条第6項第3号に基づき絶縁耐力試験を実施したことを確認できたものについては、常規対地電圧を電路と大地との間に連続して印加することができる。

なお、常規対地電圧とは、通常の運転状態で主回路の電路と大地との間に加わる電圧をいう。

b 判定基準
 

    試験電圧を連続して10分間加えた後、絶縁抵抗測定を行い絶縁に異常のないこと。また、電技解釈第15条第4号、第16条第1項第2号又は第16条第6項第3号によって実施した場合には、常規対地電圧を連続して10分間加え、絶縁に異常がないこと。

 
(5) 保護装置試験
a 検査方法

電技解釈第34条、第36条又は第43条で規定される保護装置ごとに、関連する継電器を手動等で接点を閉じるか又は実際に動作させることにより試験する

b 判定基準

関連する遮断器、故障表示器、警報装置、遮断器の開閉表示等が正常に動作すること。

 
(6) 遮断器関係試験
a 検査方法
 

  @付属タンク(アキュームレータを含む。以下同じ。)の容量試験

    遮断器又は開閉器について、操作用駆動源(圧縮空気、圧油等)の付属タンクの供給元弁を閉じて、圧縮空気等が補給されない状態で入切の操作を連続して1回以上(再閉路保護方式の場合は2回以上)行い、当該機器の動作、開閉表示器の表示を確認する。

      なお、遮断器に不完全投入(開放)を防止するための鎖錠装置がある場合は、付属タンクの圧力を変動させて鎖錠及び復帰用圧力継電器の動作を行わせ、当該機器の動作、開閉表示器の表示を確認する。

  A駆動力発生装置自動始動停止試験

    付属タンクの排出弁を静かに開いて圧力を徐々に下げ駆動力発生装置を自動始動させ、その時の圧力を測定する。駆動力発生装置が始動した後に排出弁を閉鎖して圧力を徐々に上げ、運転中の駆動力発生装置が自動停止する時の圧力を測定する。

  B駆動力発生装置付属タンク安全弁動作試験

    付属タンクの出口止め弁を閉めて、駆動力発生装置を運転して圧力を徐々に上げ、その付属タンクに設置してある安全弁の吹出圧力を測定する。

 

  Cインターロック試験、機器操作試験

    断路器、遮断器の開閉操作を各操作場所から行い、それぞれの機器の動作及び各表示場所での状態表示の変化を確認した後に、操作が禁止となる条件(インターロック条件)下で操作が不可能であること及び印他ロック条件以外で操作が可能であることを確認する。

  
b 判定基準
 

  @設定どおりの動作が行われること。

  A自動始動及び自動停止が設定圧力の範囲内で行われること。

  B安全弁の吹出圧力が付属タンクの最高使用圧力以下であること。

  C a) インターロック条件のもとで可動部が可動しないこと及びインターロック条件以外で可動部が可動すること。
 
 b) 機器の動作及び各表示場所での状態表示の変化が正常であること。

 c) 計画された仕様書及び製作図どおりに動作すること。 
(7)負荷試験(出力試験)
a 検査方法

当該変圧器の定格容量又は通常の運転状態における負荷に保持して変圧器の各部の温度が飽和状態になるまで連続運転し、変圧器の異常な温度上昇、異常振動、異音等の有無を計器及び所内巡視等の方法により確認する。

ただし、電技解釈第20条に基づき温度上昇試験を実施したことを確認できたものについては、現地での負荷試験は省略できるものとする。

b 判定基準

  試験状態において温度上昇値に異常が認められないこと。

  (8)騒音測定
a 検査方法

騒音規制法第2条第1項に規定する特定施設を設置する変電所等に準ずる場所であって、同法第3条第1項に規定する指定地域内に存する変電所等に準ずる場所について、JISZ8731に規定する方法によって測定を行う。

b 判定基準

騒音規制法第4条第1項又は第2項の規定による規制基準に適合していること。

  (9)振動測定
a 検査方法

振動規制法第2条第1項に規定する特定施設を設置する変電所等に準ずる場所であって、同法第3条第1項に規定する指定地域内に存する変電所等に準ずる場所について、特定工場等において発生する振動に関する基準に規定する方法によって測定を行う。

b 判定基準

振動規制法第4条第1項又は第2項の規定による規制基準に適合していること。

 
 
○使用前安全管理審査
 
 使用前自主検査を行った後、以下の期日までに使用前安全管理審査を受けることとなる。(なお、使用前安全管理審査を初めて受ける組織は保安規程の変更が必要となる)
 使用前安全管理審査申請書様式(様式Word28KB PDF7KB 記入例Word28KB PDF8KB
・使用前自主検査終了後の流れはこちらをご覧ください。
 
 使用前安全管理審査申請書の記載要領
・審査を受けようとする組織の名称及び使用前自主検査の場所…組織の単位は原則主任技術者の選任範囲とし、自主検査の場所は電気工作物の住所を記載する。
・直近の使用前安全管理審査が終了した日以降使用前自主検査を行った電気工作物の概要…設置工事の場合「最大電力、受電電圧、工事計画届出年月日、工事計画届出書受理番号」、変更の工事の場合上記に加えて工事計画対象電気工作物の種類、電圧、容量等を記入する。
・審査を受けようとする工事の工程…全工事完了
・審査希望年月日…電話であらかじめ予約した審査予約年月日を記入する。
・使用開始(予定)年月日…使用前自主検査が終了した(する)日を記入する。
 
 需要設備の審査手数料

・設置の工事の場合 119,400円
・変更の工事の場合  75,100円

 ※令和3年度12月1日受領分より手数料が以下の通り改定となります。
 
(現地審査の場合)
・設置の工事の場合 130,400円 (電子申請は121,200円)
・変更の工事の場合  82,300円 (電子申請は 73,100円)
(オンライン審査の場合)
・設置の工事の場合 112,300円 (電子申請は103,100円)
・変更の工事の場合  74,900円 (電子申請は 65,700円)


 使用前安全管理審査の項目、実施の際の注意事項
・使用前安全管理審査は電気工作物の設置者の安全確保に係る体制等自主保安の取り組み状況の審査である。
・審査の内容は以下のとおり。
 
 
  ☆法定審査6項目 <審査基準>  

@ 法定事業者検査の実施に係る組織

A 検査の方法

B 工程管理

C 検査において協力した事業者がある場合には、当該事業者の管理に関する事項

D 検査記録の管理に関する事項

E 検査に係る教育訓練に関する事項

各法定審査項目に関する具体的な審査に当たっては、「省令第73条の6第2号又は第94条の5第2号に規定する組織に係る法定審査6項目に対する審査基準」※を適用する。

 

   ※省令第73条の6第2号又は第94条の5第2号に規定する組織に係る法定審査6項目に対する審査基準

1. 法定事業者検査の実施に係る組織

以下の事項について審査しなればならない。

(1) 検査実施体制の構築

 @ 法定事業者検査実施組織が、検査実施体制を検査が一元的に管理される組織ごとに構築していること。

 A 使用前自主検査を行う場合は法第51条に基づき、定期事業者検査を行う場合は法第55条に基づき、適切に検査を行うことができる実施体制が構築されていること。

 B 検査実施体制に電気工作物の種類に応じて必要な主任技術者が含まれていること。

 C 法定事業者検査実施組織における役割分担、責任及び権限を明確にしていること。

  なお、検査に協力事業者がいる場合には、設置者と協力事業者の相互関係を明確にしていること。

 D 法定事業者検査実施組織は、検査の計画及び実施に関する審査及び承認を適切に実施していること。

(2) 検査員の確保

 @ 法定事業者検査実施組織は、検査に従事する検査員の必要な教育又は訓練を受講又は経験しているものの中から、必要な数の検査員を確保していること。

 A 検査を適切に行うため、必要な数の検査員が必要な箇所へ配置されていること。

2. 検査の方法

以下の事項について審査しなければならない。

2.1. 検査に対する要求事項の明確化及びレビュー

  法定事業者検査実施組織は、検査を適切に行うために必要な要求事項を次の観点から明確に文書化するとともに、検査を行う前にその内容のレビューを完了していること。

2.1.1 要求事項の明確化

 @ 検査に関連する法令要求事項

 A 明示されてはいないが、検査に不可欠な要求事項

 B 法定事業者検査実施組織が必要と判断する追加要求事項

2.1.2 要求事項のレビュー

検査に対する要求事項が定められていること。

2.2. 測定機器等の管理

 @ 法定事業者検査実施組織は、実施すべき測定の方法を明確にしていること。また、そのために必要な測定機器を明確にしていること。

 A 法定事業者検査実施組織は、@の測定方法に従い各検査を適切に実施していること。

 B 検査の判定に使用する測定機器に関し、次の事項を満たしていること。

  a) 測定機器に関し適切な精度維持方法が定められ、かつその方法通りに校正または検証が確実に実施されていることを確認する。

  b) 機器の調整をする、又は必要に応じて再調整する。

  c) 校正の状態が明確にできる識別をする。

  d) 測定した結果が無効になるような操作ができないようにする。

  e) 取扱い、保守及び保管において、損傷及び劣化しないように保護する。

  C さらに、測定機器が要求事項に適合していないことが判明した場合には、その測定機器でそれまでに測定した結果の妥当性を評価し、記録していること。

  D 要求事項にかかわる測定にコンピュータソフトウェアを使う場合には、そのコンピュータソフトウェアによって意図した測定ができることを確認していること。

2.3. 検査計画の策定

検査の計画に当たっては、次の事項について該当するものを明確にすること。

 a) 具体的な検査の方法及び判定基準

 b) その検査実施に必要な検査員の配置や使用する測定機器等

 c) 検査の方法及びその結果が要求事項を満たしていることを実証するために必要な記録

3. 工程管理

以下の事項について審査しなければならない。

3.1. 検査の完了確認

  検査計画で決めた検査方法を満たし、検査がすべて完了していることを確認していること。

3.2. 不適合品の管理

 @ 法定事業者検査実施組織は、次のいずれかの方法で、不適合品が処理されていること。

  a) 検出された不適合を除去するための処置をとる。

  b) 当該権限をもつ者が、特別採用によって、合格と判定することを許可する。 ただし、当然のことながら、技術基準を満たしていないものを特別採用することはできない。

  c) 本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる。

 A 不適合品の記録及び、不適合品に対してとられた特別採用を含む処置の記録を維持していること。

 B 検査において不適合品に対して処置を施した場合には、技術基準への適合性を実証するための再検査を行っていること。

4. 検査において協力事業者がある場合には、当該事業者の管理に関する事項

  審査機関は、協力事業者がある場合には、設置者が、当該事業者の管理に関する以下の事項を定めて実施し、記録していることについて審査しなければならない。

 @ 協力事業者への要求事項

 A 協力事業者の選定、評価基準及びその結果

 B 協力事業者に委託する業務に対する検証要領

 C 協力事業者に委託した業務に対する検証結果

5. 検査記録の管理に関する事項

以下の事項について審査しなければならない。

5.1. 一般事項

 @ 法定事業者検査実施組織は、要求事項への適合の証拠を示すために、記録を作成し、保存していること。

 A 記録は、読みやすく、容易に識別可能で、検索可能であること。

 B 記録の保管、保護及び廃棄を実施していること。また、必要な期間保存していること。

5.2. 記録の作成

  法定事業者検査実施組織は、省令第73条の5又は省令第94条の4に基づき、検査の結果の記録として、次に掲げる事項を記載していること。

 a) 検査年月日

 b) 検査の対象

 c) 検査の方法

 d) 検査の結果

 e) 検査を実施した者の氏名

 f) 検査の結果に基づいて補修等の措置を講じたときは、その内容

 g) 法定事業者検査の実施に係る組織

 h) 検査の実施に係る工程管理

 i) 検査において協力した事業者がある場合には、当該事業者の管理に関する事項

 j) 検査記録の管理に関する事項

 k) 検査に係る教育訓練に関する事項

5.3. 記録の保存

  法定事業者検査実施組織は、検査の結果の記録について、5.2. a)からf)までに掲げる事項については5年間保存するものとし、g)からk)までに掲げる事項については、当該検査を行った後、法第51条第7項(法第55第6項において準用する場合を含む。)の通知を受けるまでの期間保存するものであること。

6. 検査に係る教育訓練に関する事項

以下の事項について審査しなければならない。

6.1. 検査員の確保

 @ 検査に従事する要員に必要な教育、訓練、経験を明確にする。

 A 必要な教育・訓練又は他の処置を確実に実施する。

6.2. 教育訓練記録の作成及び維持

教育、訓練、経験について該当する記録が作成され、保存されていること

 
 

○本件について不明な点は、下記までご連絡下さい。
中部近畿産業保安監督部近畿支部電力安全課 自家用係
電話 06−6966−6047(直通)