太陽電池発電所の保安規程
1. 必要書類及び提出時期
電気事業法第42条1項により、太陽電池発電所を新設する場合、設置者は保安規程を定め、保安規程届出を提出する必要があります。 また、既に保安規程を定めている事業場に太陽電池発電所を新設する場合や、保安規程の内容に変更が生じた場合(※2)には保安規程変更届出を提出してください。
種類 | 必要書類 | 提出時期 |
---|---|---|
保安規程届出 (※1) |
■表紙(Word様式、PDF記入例) ■保安規程本文(Word参考様式) ■組織図 ■単線結線図 ■構内図 ■法定事業者検査の記録(Word参考様式) ■点検基準表(Excel参考様式) ■点検記録様式 (以下を参考に保安規程に定めてください。別途、細則等で定めることも可能です。) ・日常巡視点検手入記録用紙(Excel参考様式) ・定期精密巡視点検手入記録用紙(Excel参考様式) ・機器精密点検測定記録用紙(Excel参考様式) ・絶縁抵抗測定記録用紙(Excel参考様式) ・接地抵抗測定記録用紙(Excel参考様式) ・電気事故記録用紙(Excel参考様式) ・補修工事記録用紙(Excel参考様式) ・受電日誌(Excel参考様式) ・設備台帳(Excel参考様式) |
○出力2000kW以上の太陽電池発電所は、工事を開始する前(※3) ○出力2000kW未満の太陽電池発電所は、使用を開始する前(※3) |
保安規程変更届出 (※2) |
■表紙(Word様式、PDF記入例) ■変更を必要とする理由書(Word参考様式、PDF記入例) ■保安規程の変更箇所が分かる書類(新旧対照表、変更前と変更後の保安規程等) |
変更後、遅滞なく |
(※1)保安規程には以下の事項を必ず定めてください(電気事業法施行規則第50条第3項)。
- 事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること。
- 事業用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者に対する保安教育に関すること。
- 事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための巡視、点検及び検査に関すること。
- 事業用電気工作物の運転又は操作に関すること。
- 発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。
- 災害その他非常の場合にとるべき措置に関すること。
- 事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安についての記録に関すること。
- 事業用電気工作物の法定事業者検査(使用前自主検査)または使用前自己確認に係る実施体制及び記録の保存に関すること。
- その他電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安に関し必要な事項。
(「2. サイバーセキュリティ確保」の内容や、水上設置の場合は「水上設置型太陽電池発電設備の事故を踏まえた指示について」 の2、3の内容も含めてください)
(※2)保安規程の内容を変更した場合、変更内容を遅滞なく届出する必要があります(電気事業法第42条第3項)。ただし、保安規程そのもの自体とみなされない細則中の事項や、字句の修正等、実質的に保安業務に影響しない軽微な事項は保安規程中に記載されてあっても変更の届出は要しません。
【保安規程変更届出を要する主な事例】
- 会社名又は事業場名を変更した場合(ただし、合併や分割による場合は「事業用電気工作物設置者地位承継届出書」、別の設置者へ譲渡された場合は「自家用電気工作物廃止報告書」の手続となります。)
- 保安に関する組織、業務分掌、指揮命令系統等の社内保安体制を変更した場合
- 発電所(火力、太陽電池、燃料電池)又は非常用発電機を設置及び廃止した場合
- 電力会社との責任、財産分界点を変更した場合
- 自家用構内を拡張又は縮小した場合
- 電気主任技術者を電気保安法人、電気管理技術者又はビル管理会社等に委託していたのを、自社の従業員から選任するように変更した場合、またはその逆の場合
- 巡視点検測定の基準を変更した場合
- 単線結線図を変更した場合(設備容量を変更した場合等)
- 法定事業者検査又は使用前自己確認を初めて実施する場合
(※3)「電気事業法の解説」P.437~441
2. サイバーセキュリティの確保
令和4年10月1日施行の電気設備の技術基準を定める省令等の改正により、遠隔監視システムや制御システムが設置されている全ての事業用電気工作物について、サイバーセキュリティの確保が義務づけられました。事業用電気工作物の区分に基づき、ご対応をお願いいたします。
区分 | 説明 |
---|---|
自家用電気工作物 | 令和4年10月1日以降に新設の工事の着工若しくは電子計算機等(受信機、送信機、その間のネットワークなど)の変更の工事を実施したものについては、「自家用電気工作物に係るサイバーセキュリティの確保に関するガイドライン(内規)」に基づき、対応をお願いいたします。
また、保安規程にサイバーセキュリティの確保に関する条文を定め、制定・変更の届出をお願いいたします。
詳細は「サイバーセキュリティ確保について(自家用電気工作物)」をご確認ください。 【保安規程への記載例】 第●条 電気工作物の保安を確保するため、「自家用電気工作物に係るサイバーセキュリティの確保に関するガイドライン」に基づき、サイバーセキュリティの確保のための適切な処置を講ずるものとする。 |
発電事業の用に供する電気工作物 | 平成28年9月24日以降に新設の工事の着工若しくは電子計算機等(受信機、送信機、その間のネットワークなど)の変更の工事を実施したものについては、「電力制御システムセキュリティガイドライン」に基づき、対応をお願いいたします。
また、保安規程にサイバーセキュリティの確保に関する条文を定め、制定・変更の届出をお願いいたします。 【保安規程への記載例】 第●条 電気工作物の保安を確保するため、「電力制御システムセキュリティガイドライン」に基づき、サイバーセキュリティの確保のための適切な処置を講ずるものとする。 |
3. 提出方法
- ○ 50kW以上2,000kW未満の太陽電池発電所及び発電設備の保安規程(変更)届出は、自家用係(TEL:06-6966-6047)が担当しておりますので、自家用係の指示に従ってください。
- ○ 2,000kW以上の太陽電池発電所及び発電設備の保安規程(変更)届出は、以下表のいずれかの方法で新エネルギー係まで提出してください。
提出方法 | 説明 |
---|---|
オンラインの場合 |
|
郵送の場合 |
|
窓口訪問の場合 |
|
4. お問合せ先
○近畿以外の地域に設置する場合は、各地域を管轄している産業保安監督部にお問合せください。
○近畿地域に設置する場合は、以下のとおり区分に応じて担当までお問合せください。
区分 | 担当 |
---|---|
50kW以上2,000kW未満の太陽電池発電所及び発電設備 | 自家用係 TEL:06-6966-6047 |
2,000kW以上の太陽電池発電所及び発電設備 | 新エネルギー係 TEL:06-6966-6056 |