事故情報一覧(4月発生)
番号 事故種別 概要 原因 再発防止対策
1 波及事故 高圧引込みケーブル(CVT、2017年製)が絶縁低下により地絡し、出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため波及事故に至った。詳細な原因は調査中。
供給支障電力:344kW、供給支障時間:144分
事業者において調査中
2 波及事故 構内の火災によって高圧引込みケーブル(CV、1987年製)が焼損、出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため波及事故に至った。
供給支障電力:960kW、供給支障時間:50分
故意・過失(火災) 当該事業場を廃止する。
3 波及事故 高圧引込みケーブル(EM6600 CE/F[エコケーブル]、2009年製)で絶縁低下により地絡が発生し、保護範囲内であったが、PASが動作しなかったため波及事故に至った。PASが動作しなかった原因は、電力会社の継電器と構内SOGの特性の違いによる、構内SOGの不動作と推定される。また、地絡の原因は、シュリンクバック現象による絶縁低下と推定される。
供給支障電力:149kW、供給支障時間:97分
保守不備(保守不完全)
  • 外観点検時に、高倍率の双眼鏡やカメラを使用することで異常の早期発見に努め、異常が確認された場合は早期に修繕若しくは高圧引込みケーブルを取替える。
  • SOGの整定値の見直しを実施。
4 破損事故 太陽電池発電所(800kW)において、PCS4台(1台あたり50kW、2017年製)が焼損した。詳細な原因は調査中。 事業者において調査中
5 波及事故 高圧引込みケーブル(CVT、2010年製)が絶縁低下により地絡し、出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため波及事故に至った。詳細な原因は調査中。
供給支障電力:349kW、供給支障時間:282分
事業者において調査中
事故情報一覧(6月発生)
番号 事故種別 概要 原因 再発防止対策
1 New 破損事故 太陽電池発電所(625kW)内で、PCS(125kW)1台が焼損した。
調査の結果、原因は3点に絞られ、内部DC補助電源の故障、電力網の瞬時歪みの影響、外部落雷による母線短絡およびリレー故障と推定されたが、原因の特定には至らなかった。
不明
  • PCSが故障した場合はAC側とDC側のスイッチを切る。
  • スイッチを切った際は再投入禁止と記載された視認性の高い張り紙を貼る。
  • 作業完了後はスイッチの状態と張り紙の写真を撮り、保守管理関係者へ共有する。
2 発電支障事故 水力発電所内で漏油が発生したため、発電機(201,000kW)を停止し調査したところ、圧油配管からの漏油を確認。復旧資材の調達に時間がかかることから7日以上発電が停止した。
調査の結果、圧油配管は金属製の入口弁弁胴に接触していたところ、圧油配管及び弁胴の振動等により接触部の塗装が剥がれ、錆が生じて腐食が進み、ピンホールが生じて漏油に至ったと推定される。
保守不備(自然劣化)
  • 配管固定治具部分の圧油配管をゴムシートで保護し、圧油配管と金属製の入口弁弁胴が直接接触しないよう干渉防止対策を実施する。
  • 同様の設備については、順次配管取替および干渉防止対策を実施する。
事故情報一覧(7月発生)
番号 事故種別 概要 原因 再発防止対策
1 波及事故 PASが雷により焼損、短絡し、保護範囲外のため波及事故に至った。
供給支障電力:1,446kW、供給支障時間:170分
2 波及事故 構内柱の柱上にヘビが侵入し、柱上トランス1次側端子部に接触して地絡が発生した。保護範囲内であったがSOGが動作せず、PASが開放されなかったため、波及事故に至った。詳細な原因は調査中。
供給支障電力:1,709kW、供給支障時間:124分
事業者において調査中
3 New 波及事故 受電用断路器(1994年製)が大雨により絶縁不良となり、地絡が発生した。
事故点は構内地絡保護継電器(DGR)の保護範囲内であったが、DGRが動作しなかったため、波及事故に至った。
電力会社の地絡保護継電器と構内DGRにおいて、零相電圧整定値の保護協調が図られていなかったことが構内DGR不動作の原因と推定される。
供給支障電力:743kW、供給支障時間:209分
保守不備(保守不完全)
  • DGRの零相電圧の整定値を変更し、電力会社の地絡保護継電器と保護協調を図る。
  • DSの更新計画を至急立て、更新する他、PAS、DGRについても順次更新する。
4 発電支障事故 火力発電所(291.9万kW)において、20万kWで運転中の火力発電機(48.65万kW)の燃料をタービンに送る流量制御弁が指令に追従しなくなり、実開閉度と指令値の差が大きくなっていった。まず警報が発信され、数秒後、自動停止に至った。燃料遮断弁は正常に閉じられたが流量制御弁は50~60%開いたままだった。当該弁の開閉試験及び分解点検の結果、固着が考えられたことから、詳細点検及び復旧作業のために7日以上、運転を停止した。詳細な原因は調査中。
発電支障電力:20万kW、発電支障時間:12日23時間22分
事業者において調査中
5 波及事故 高圧引込みケーブル(CVT、2013年製)で短絡が発生し、PASが開放して再閉路に成功した。PASを再投入したところ、高圧引込みケーブルで短絡が発生し、波及事故に至った。詳細な原因は調査中。
供給支障電力:1,039kW、供給支障時間:49分
事業者において調査中
6 波及事故 落雷によりPASが焼損して絶縁不良となり、波及事故に至った。
供給支障電力:1,110kW、供給支障時間:82分
7 波及事故 PASが焼損して絶縁不良となり、保護範囲外のため波及事故に至った。詳細な原因は調査中。
供給支障電力:1,128kW、供給支障時間:40分
事業者において調査中
事故情報一覧(8月発生)
番号 事故種別 概要 原因 再発防止対策
1 New 感電負傷事故 建築会社の作業員が、クレーンにてつり上げられた鉄骨の揺れを抑えるために鉄骨をつかんだ際、鉄骨が架空送電線(77kV)に接近し、作業員が感電負傷した。被災者は病院に搬送され、電撃傷のため数か月の入院加療が必要と診断された。 感電(公衆)(被害者の過失)
  • 当該事故発生現場において、以下内容について現場監督者と再度電気事故防止に関する協議を実施し、事故未然防止を図る。
    • 「クレーン等電気事故防止確認書」にて、再度送電線から4m以上の離隔距離が必要であることを周知。
    • 送電線付近では吊荷なども含め離隔距離を確保すること、また足場構築時なども、⾧尺物が送電線に接近しないよう周知。
    • 施工者側の対策として、西側(送電線側)施工時はクレーンを使用せず、手組にて作業すること、クレーン旋回範囲を送電線から7m位置で制限するよう明示ロープを設置することなどを確認。
  • 他の送電線に近接する作業現場において、作業クレーン等電気事故防止確認書の送付時、または現場で注意喚起を行う際は、離隔距離など具体的な内容を引き続き説明し、事故未然防止を図る。
2 New 波及事故 落雷によりキュービクル内の高圧避雷器が破損して絶縁不良となり、出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため波及事故に至った。
供給支障電力:1,413kW、供給支障時間:251分
3 New 波及事故 事業場の構内において、看板の建替え工事の際、くい打機で作業中に地中の高圧引込みケーブル保護配管および高圧引込みケーブルを押しつぶし、地絡が発生した。出迎え方式で事故点が保護範囲外であったため波及事故に至った。
供給支障電力:2,562kW、供給支障時間:60分
故意・過失(公衆の故意・過失)
  • 工事の計画がある場合は、電気主任技術者へ事前連絡することを周知徹底する。
  • 電気主任技術者は工事範囲を確認し、電線路への表示や作業員への指導を行う。
  • PASの設置を検討する。
  • 事故発生を覚知した年月をもって発生年月と推定する場合があります。
  • 発生年月は、事故報告後、さらに詳細な調査を経て変更となる場合があります

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最終更新日:2024年10月23日