仮設足場上での作業中に、作業員が感電する事故が発生しました

中部近畿産業保安監督部近畿支部管内においては、以前から仮設足場での作業中に作業員が感電し、死亡または負傷する事故が発生しており、当支部ウェブサイトや講習会等で注意喚起を行ってきましたが、 今年度も残念ながら同様の事故が発生しました。

配電線付近での作業は非常に危険であり、感電事故が発生すると、作業員だけでなく家族や職場にも大きな影響を与えるとともに、停電を発生させることにより社会的な影響を及ぼす事になります。

足場組立作業に携わる皆様におかれましては、未然防止に向けて、下記注意事項をご参照下さい。

電線付近で仮設足場を組み立てる際の注意事項

  1. 仮設足場から配電線まで十分な安全距離※を上下左右方向ともに確保してください。
  2. 十分な安全距離※を確保できない場合は、配電線の停電や移設、配電線への防護管の取付け等を行うよう、配電線の設置者等に連絡してください。
  3. 配電線は、見た目だけでは充電状態か停電状態か判別できません。必ず作業開始前に配電線の設置者に電線の状態を確認してください。
    ※ 電力会社推奨の安全距離
    • 高低圧配電線(6600V,200V,100V):2m以上
    • 特別高圧配電線(22KV~33KV):3m以上

電線付近で仮設足場を組み立てる際の連絡先

  • 関西電力送配電(株)の配電線付近での作業
    関西電力送配電ダイヤル 0800-777-3081(通話料無料)
    • 受付時間:9時から17時(土日祝・年末年始を除く)
    • 一部のIP電話からはご利用いただけない場合があります。
      その場合050-3085-3081(通話料有料)へおかけください。
  • 関西電力送配電(株)の配電線への防護管取付け依頼
    かんでんエンジニアリング防護管センター
    電話 0120-911-820(平日 9:00~17:30)
    web 防護管取付サービス ホームページ外部リンク
  • 工場・ビル等の関西電力送配電(株)以外の配電線等の付近での作業
    工場・ビル等の設置者(電気主任技術者)に連絡してください。

仮設足場における感電死傷事故の事例(近畿管内)

仮設足場における感電死傷事故の事例(近畿管内)
年度 事故概要
H26 負傷 仮設足場の上で建屋の外構修繕工事を行っていた作業員が、材料(銅製雨樋)を両手に持って横移動させた際に、高圧ケーブル(6600V)に材料を接触させたため感電し、負傷した。
H26 死亡 建物解体工事のため仮設足場を組み立てていた作業員が、足場用の鋼管を高圧線(6600V)に接触させたため感電し、約7mの足場上から墜落し、死亡した。
H27 負傷 戸建新築工事のため仮設足場を組み立てていた作業員が、高圧配電線(6600V)に触れ感電し、約4mの足場上から墜落し、負傷した。
H27 死亡 建屋改造工事のため仮設足場を組み立てていた作業員が、低圧配電線の接続部(200V)に触れ感電し、死亡した。【写真1】
H29 死亡 移動式足場の上で屋根解体工事を行っていた作業員が、足場鋼管に触れて感電し、死亡した。移動式足場を組み立てる際、低圧配電線(100V)の被覆を損傷し、この配電線が足場鋼管に接触していたため、足場鋼管が充電状態となっていた。【写真2】
H30 負傷 仮設足場の上で屋根補修作業を行っていた作業員が、高圧配電線(6600V)に触れ感電し、約7.5mの足場上から墜落し、負傷した。
R1 負傷 仮設足場の上で屋根補修作業を行っていた作業員が、高圧配電線(6600V)に触れ感電し、約8.7mの足場上から墜落し、負傷した。【写真3】
R3 負傷 集合住宅の解体作業のため設置した仮設の組立足場の解体作業中に、作業員が、仮設足場上で高圧配電線(6600V)に触れて感電し、約8.8mの高さから墜落し、負傷した。
R6 死亡 建屋改修工事終了後仮設足場を解体していた作業員が、低圧配電線の充電部(100V)に触れ感電し、死亡した。【写真4】
感電死亡事例
【写真4】R6 年度感電死亡事例

このページに関するお問合せ先

中部近畿産業保安監督部近畿支部 電力安全課 事故担当
所在地:〒540-8535 大阪市中央区大手前1-5-44
電話:06-6966-6056(直通)
FAX:06-6966-6092

最終更新日:2024年11月7日