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平成28年 中部近畿産業保安監督部近畿支部長から新年の御挨拶

  
年 頭 所 

                       中部近畿産業保安監督部近畿支部 
                              支部長 五十嵐 誠

中部近畿産業保安監督部近畿支部長      
 

 平成28年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 旧年中は、産業保安行政の推進に対し御理解と御協力を賜り、誠にありがとうございました

 当支部では、本年も「強い使命感」、「科学的・合理的な判断」、「業務執行の透明性」、「中立性・公正性」 を行動規範として、「国民の安全の確保と環境の保全」 の実現に向けて、それぞれの分野において関係機関と密接な連携を取りながら、産業保安関係法令の厳正で公正な執行、事故情報など安全に資する情報発信などを通じて、産業事故の防止対策に職員一丸となって取り組んでまいる所存です

 電気の保安については、昨年は、10数件の感電死傷事故が発生しています。
 これらの事故の多くは、電気工作物に技術基準違反等の不良があったこと、電気主任技術者や電気保安担当者による点検・作業方法が不適切であったことなどが直接原因ですが、作業手順の遵守が徹底できていないなど保安体制に問題があったことが背景にあります。
 
事故の防止には、法令遵守はもちろんですが、高経年化した電気設備の点検強化及び計画的な設備改修を行うことが必要です。また、作業にあたっては、安全を最優先した作業方法を立案し、電気主任技術者による監督のもと、作業前の検電を徹底するなど安全を十分に確認してから作業を行うことが重要と言えます。
 
なお、電力システム改革第2弾により、本年4月から電力小売全面自由化がなされ、一般家庭を含め、全ての需要家が電力会社等を選べるようになるとともに、電気事業類型が変わり、事業規制の見直しが行われるなど電気を取り巻く環境は大きく変わることになりますが、電気設備の信頼性の確保・安全性の確保の重要性は変わることはありません。
 
当支部としましては、本年もホームページやメールマガジンの配信、安全月間説明会などを通して、電気事故防止の啓発活動に努めてまいる所存ですが、関係の皆様におかれましても、引き続き、電気事故防止をはじめ、電気設備の信頼性、安全性の確保の向上に努めていただきますようお願いいたします。 

 一般ガスと簡易ガスの保安については、事後件数は昨年も100件を超え、微増傾向が継続しています。事故の内容では、前年に続きCO中毒事故が発生したのをはじめ、他工事や導管等の経年劣化に起因する事故の他、一般消費者の誤操作による事故が目立つ状況が続いています。
 LPガスの保安については、昨年はCO中毒事故の発生は無かったものの、他工事に起因する事故が増えるなど、事故件数は約20件と前年の10件を大きく上回りました

 
当支部では、両分野における立入検査等を通じて、ガス供給事業者の自主保安に対する意識の向上をこれまで以上に進めてまいります。特に経年導管対策は重要な課題であり、ガス事業者の対策が着実に進むよう指導を継続していきます。また、他工事や消費者の誤操作に起因する事故を防止するため、周知活動、注意喚起について引き続き支援します。さらに、その発生が益々懸念される自然災害に対しても、事業者への啓蒙・指導に努めてまいります。 

 一方、高圧ガス、火薬類の保安については、昨年の事故件数は一昨年に比べ大幅に減少しました。高圧ガスでは、平成23年以降事故件数の減少傾向にあったところですが、昨年は約70件と前年の98件を大きく下回りました。火薬類についても、煙火、玩具煙火及び動物駆逐用煙火による事故の発生により、事故発生は増加傾向を示していましたが、昨年は前年、前々年に比べ半減し、一桁台の事故発生にとどまりました。当支部では、事故原因の分析や、管内各府県等との密接な連携により、両分野の事故のさらなる減少に努めてまいります

 さらに、コンビナート防災についても、府県等の関係機関との連携をより強固にするなど、引き続き事故防止に取り組んでまいります

 鉱山の保安については、昨年は災害ゼロを達成しましたが、不休災害や鉱山事業者に関係する非鉱山災害が発生していますので、慢心することなくリスク低減に努める必要があります。
 平成25年4月からスタートしました第12次鉱業労働災害防止計画も3年目に入り、当支部では、引き続き自主保安の要となる鉱山保安マネジメントシステムの構築と有効性向上への自主的な取り組みの促進を重点的に支援してまいります。経営トップ自らが率先垂範して鉱山保安マネジメントシステムに取り組んでいただき、災害の芽を摘み取り、災害ゼロに向けた自律的な歩みを確実に進めていただくことを期待いたします。

 
一方、鉱害関係では鉱害の発生はありませんでしたが、台風による豪雨の影響により、休廃止鉱山において排水量が異常に増加するという事象が発生しました。
 幸い、事業者による適切な対応により鉱害問題には至りませんでしたが、近年は台風や豪雨が過去に経験したことがない規模で発生しているため、日頃の管理に加え、豪雨等を想定した事前のリスクアセスメントと措置の実施に努めていただきますようお願いいたします。
 

 各分野の状況は、以上のとおりであり、私どもは、自主保安を基本とし、関係保安法令の厳格な執行、関係機関との連携、事故情報の提供など各種施策を通じて、産業事故の撲滅に取り組んでまいります。

 西日本では南海トラフ巨大地震の発生が懸念されているところであり、また近年、全国的に豪雨や突風による自然災害が多発しております。このような中、自然災害に対する被害をいかに軽減し、いかに迅速に復旧させるか、事前に備えておくことが重要な課題となっております。

 私ども近畿支部は、皆様とともに安心・安全を基盤とした地域全体の発展に貢献できるよう、職員一人一人が全力で取り組んで参りますので、引き続き産業保安行政に対する御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 最後になりましたが、平成28年が皆様方にとって良い年となりますことを祈念して、新年の御挨拶とさせていただきます。

 
 

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