令和7年度鉱山保安週間について

 全国鉱山保安週間は、「国民安全の日(7月1日)」に合わせて、鉱山において保安意識を高め、自主保安活動を推進し、災害・鉱害の防止に努めることを目的にしています。
 本週間実施に当たり、支部長メッセージ及び保安標語を掲載します。

1. 支部長メッセージ

令和7年6月17日

 

令和7年度全国鉱山保安週間を迎えて

 

 日頃より、鉱山保安行政に対する御理解、御協力に感謝いたします。
 本年も7月1日の「国民安全の日」を初日とする「全国鉱山保安週間」を迎えることとなりました。全国鉱山保安週間は毎年7月1日~7日に開催しており、各事業所及び関係団体におかれましては、自主保安活動を推進し、保安意識の高揚を図ることにより、危害及び鉱害の防止に資することを期待しております。
 
 令和6年の鉱山災害(危害関係)の発生状況を振り返りますと、近畿管内では1年半以上無災害が続いておりましたが、6月に重傷災害1件(重傷1名)、12月に軽傷災害1件(軽傷1名)が発生しました。全国では死亡災害0名、重傷10名、軽傷4名の方が罹災されており、近年では墜落、挟まれ・巻き込まれに係る重篤災害が頻発しております。
 また、鉱山災害(鉱害関係)の発生状況については、近畿管内では無災害であったものの、全国では坑廃水による鉱害が2件発生しました。特に、近年は想定を超える大雨等による自然災害が発生しており、未処理坑廃水の河川への放流・流出や集積場の崩壊等のおそれもあります。
 
 従いまして、鉱山労働災害の撲滅、鉱害防止事業の計画的実施及び鉱害防止工事の早期終了のため、各事業所におかれましては、「鉱業労働災害防止計画」(第14 次)及び「特定施設に係る鉱害防止事業の実施に関する基本方針」(第6 次)に基づく取組事項について、今後も着実かつ計画的な実施を図り、日常の自主保安活動が活性化されるよう努めてください。そのために、保安統括者をはじめ、鉱業に従事される皆様が一丸となってリスクアセスメントの充実等による自主保安を定着させ、保安水準をより一層向上されることを期待しております。
 また、墜落、挟まれ・巻き込まれといった災害事例に対する取り組みを充実させる必要があります。災害の再発防止対策の検討には「4M分析」が広く活用されており、一つ目のMは危険感覚のずれ・疲労・コミュニケーションエラーといった「人的要因(Man)」、二つ目は機械設備の設計・点検・整備不良といった「機械的要因(Machine)」、三つ目は不適切な情報・方法・環境での作業といった「環境的要因(Media)」、四つ目は作業手順書の不備・教育訓練の不足といった「管理的要因(Management)」です。災害は複数の要因が重なり合って発生することが多いため、それぞれの要因について調査・分析することによって効果的な再発防止対策の検討に役立てられております。
 当支部といたしましても、上記のような情報発信等を通じた重篤災害・高頻発災害の防止対策の推進をはじめ、鉱山保安マネジメントシステムの組織的運用による深化、自主保安の推進と安全文化の醸成、現場保安力の向上等について取り組み、鉱山災害撲滅、死亡災害ゼロを目指してまいります。

 結びとして、「令和7年度全国鉱山保安週間実施要綱」に記されている「各鉱山における実施事項」について、各鉱山の状況に応じて優先順位を定め、取り組まれることにより有意義な鉱山保安週間を迎えられますことを祈念いたします。

中部近畿産業保安監督部近畿支部長 苦瓜 作


 

2. 令和7年度鉱山保安標語(近畿支部管内)

本年度の応募作品から、以下のとおり特選1句、入選3句を選考しました。
標語選考に当たり、多数の作品のご応募ありがとうございました。
 

【特選】

  • 気になれば 再度確認 指差呼称
生野鉱山 石川 美香

【入選】

  • 急ぐな 端折るな 慌てるな 手順を守って確実作業
近江鉱山 上田 浩司

【入選】

  • 回転物 近づく前に電源OFF 指差呼称で安全確認
明延鉱山 今村 昌記

【入選】

  • みんなで掘り出す 危険の兆し  気付いて埋める あなたの未来の落とし穴
掛津鉱山 国信 遼

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最終更新日:2025年6月25日