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 令和4年 中部近畿産業保安監督部近畿支部長から新年の御挨拶

  
年 頭 所 感

                      中部近畿産業保安監督部近畿支部 
                             支部長 橘 幹広

     
 

 

 令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。 

 日頃より、産業保安行政に対する御理解、御協力に感謝いたします。

 昨年も、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、二度の緊急事態宣言が発出される等、引き続き社会的に大きな影響が生じました。その一方で、ワクチンの接種が進むに連れて感染者の数が次第に少なくなり、9月末をもって緊急事態宣言が解除となりました。しかしながら、昨年末世界では新たな変異株が確認される等、感染拡大について予断をゆるさない状況が続いており、今後も、新型コロナウイルスの感染症予防対策には注視しながら日々業務の遂行に努めなければなりません。

 また、自然災害については、昨年7月、8月には活発な前線の影響により各地で記録的な豪雨となり、特に静岡県熱海市では大きな被害をもたらした土石流災害が発生しております。また10月には、千葉県北西部を震源とする最大震度5強を観測した地震が発生し、首都圏の鉄道で運休が発生する等、インフラ設備に被害が発生しました。当支部管内で大きな災害は発生しておりませんが、近畿でも過去、地震、台風による自然災害により電力、ガス設備に大きな被害があったことから、これまでの大規模自然災害に対する他の地域を含む産業保安での対応を教訓に、この一年を振り返り、各産業保安分野について新年の活動方針を示します。

 電気の保安分野については、昨年は、電気事故が110件以上発生し、そのうち感電死傷事故が5件発生しました。感電死傷事故の要因は、電気主任技術者等へ事前の連絡をせずに作業したこと、作業手順の確認・周知や充電部の防護措置の未実施等、安全対策が不十分であったことによるものでした。関係者には、電気事故防止に向けた取組、保安意識の向上が一層求められます。当支部といたしましても事故の原因分析や実機調査結果の周知等により、事業者の保安意識向上のための啓発活動を進めてまいります。

 近年は、地球温暖化等により従来にも増して自然災害が激甚化・頻発化している中、今後も起こり得る自然災害等による設備の健全性の確保や自然災害等からの迅速な復旧に向け、十分な事前の対策を講じて行くことが求められています。

 経済産業省では、近年の自然災害等の影響や電気設備の事故事例、最新の科学的知見等を適切に電気設備の技術基準等の規制・制度や官民の対策へ反映するために「電気設備自然災害等対策ワーキンググループ」を再開しました。今後、ワーキンググループの検討に基づき、事業者や保安関係団体の協力を得ながら電気設備の健全性確保等に向けた対策について進めてまいります。

 都市ガスとコミュニティーガスの保安分野については、昨年も120件程度の事故が発生し、ガス工事以外の工事(いわゆる他工事)や導管等の経年劣化に起因する事故が目立ちました。また、自社工事のミスによる酸欠事故が1件発生しました。LPガスの保安分野については、昨年30件程度の事故が発生し、盗難、他工事に起因する事故、一般消費者の誤操作による事故が発生しました。当支部では、昨年4月に公表された「ガス安全高度化計画2030」及び「液化石油ガス安全高度化計画2030」の方針に基づき、両分野での2030年の死亡事故ゼロに向けた安全・安心な社会を実現するために、今後ともガス事業者、関係機関等と連携し事故防止対策に取り組んでいきます。特に、重要な課題である経年導管対策について、ガス事業者の対策が着実に進むよう指導を継続します。また、他工事事業者や一般消費者等に対する周知活動、注意喚起について引き続き支援します。さらに、自然災害に伴う事故への対策について、事業者への啓発、指導に努めてまいります。

 高圧ガスの保安分野については、昨年は、90件程度の事故が発生しました。また、火薬類の保安分野については、5件程度の事故が発生しました。当支部では、両分野の事故原因の分析や、管内各府県等との密接な連携により、事故の更なる減少に努めてまいります。また、コンビナート防災関係については、引き続き府県等の関係機関と連携し、事故防止に取り組んでまいります。

 鉱山の保安分野については、昨年7月に1件の軽傷災害が発生しました。危害関係について、当支部ではより一層、リスクアセスメントによる必要な対策の構築と鉱山保安マネジメントシステムの定着度・有効度を着実に向上させ、関係者自らが積極的に保安水準の向上に努められるよう支援してまいります。鉱害関係については、昨年11月に排水基準不適合が1件発生しました。本件については、人的被害や周辺環境への影響は確認されませんでしたが、当支部では鉱山・附属施設から排出される鉱煙・坑廃水等の適切な管理を指導するとともに、第5次鉱害防止事業基本方針に基づく事業の着実な実施と大規模自然災害に備えた必要な対策の構築を引き続き支援してまいります。

 総括しますと、当支部は、新年も、「強い使命感」「科学的・合理的な判断」「業務執行の透明性」「中立性・公正性」を行動規範とし、「国民の安全の確保と環境の保全」の実現を目標に掲げ、各産業保安分野について、自主保安を基本とし、関係法令の適正な執行、関係機関との連携、事故情報の提供など各種施策を通じて産業事故を撲滅し、皆様とともに安全・安心を基盤とした地域全体の発展に貢献できるよう、職員一人一人が全力で取り組んでまいります。

 結びとして、令和4年が皆様にとって良い年となりますよう祈念しまして、新年の御挨拶とさせていただきます。

 

 

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